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古代の靴跡

2010/09/20

●不思議な化石

化石収集家であるウィリアム・マイスターが、1968年6月にアメリカのユタ州アンテロープ・スプリングにて、不思議な化石を発見した。厚さ5センチほどの岩石版をハンマーで割ったところ、二つに割れ、以下の特徴をもつ化石が現れた。


  • サンダルのようなもので三葉虫が3匹ほど踏みつぶされている
  • サンダルのようなものは、長さ26センチ、幅9センチ程度
  • 靴のかかとのような特徴が見られる

歴史上、三葉虫が生息していたのは2億8千年前までで、その頃人類を含む脊椎動物ははいなかったとされている。
その後行われた科学的調査では、「偶然この形になった」「1匹の大きな三葉虫が小さな三葉虫を踏みつぶしているだけ」との見解だった。

ところが、地質学者であるクリフォード・バーディック博士が、発見場所付近の地層から、「子供の裸足のような足跡」を発見した。
長さ15センチ程度、5本の足の指が開き気味になっている様子が見て取れるという。
先のサンダルのような化石と合わせて想像してみると、まるで夏のバカンスで海辺に来た親子のようにも考えられる。

さらに同地域において、学校教師のディーン・ピッターが、2個の「靴かサンダル跡のように見える化石」を発見した。
金属学者のメルヴィン・クック教授はこれを調査し、はじめに挙げた化石と同時代のものだろう、と報告した。

●懐疑的な面

しかしながら、手放しで「3億年以上前に人類がいたんだ!」とは言えないようだ。
先の化石に関して、科学的な見解はこうだ。

  • 三葉虫は本物であるが「サンダルの跡」は砕片パターンである。サンダルの跡ではなく、岩を横切っている長い裂け目によって出来たものである。その跡には、本当のサンダルの跡にある特徴が見られない。風化作用によって、この地域には、サンダルの跡とされる化石と同じ特徴を持つものが多くある。それらは、連続した足跡ではなく、孤立した足跡としってしか見つからない
  • 貫入や破砕やその他の風化のような地球化学的過程が、そのような特徴を作り出すことは十分に裏付けられている

確かに、「サンダルのように見える」だけで、確固たるサンダルの証拠となるような痕跡は見られない。
他の足跡にしても、ねつ造であるという話も出ているそうだ。
考えてみると、他の惑星人であるにしろ、タイムマシンを作った人類であるにしろ、3億年前の地球ににサンダルや裸足でバカンスに行こうとは考えないだろう。
もしも妄想が許されるなら、そんな地球でも訪れなければならない、切羽詰った事情があったのだとしか考えられない。

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