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翼猫とキャビット

2013/01/13

●イギリスの翼猫

 翼の生えた猫の報告というのは、幾つかある。
 最古の報告例では、1899年、イギリス・サマーセットのワイヴェリスコムで発見されたというものがある。
 1900年にもやはり、イギリス・ウエスト・ヨークシャーのリーズで一匹発見されており、「トーマス・ベッシー」という名前までつけられている。
 ベッシーは見世物小屋で暫く活躍したが死亡。
 その後遺体は剥製にされて保管されているという。
 1933年には、イギリス・オックスフォードにある動物園に飼われていたという翼猫に関する記事が掲載されている。
 それによると、オックスフォードのサマーストンに住むヒューズ・グリフィス夫人が「馬小屋で翼を持った猫を発見した」という。
 この時その猫は「鳥のように翼をはばたかせて、床から梁へと飛び上がった」そうである。
 夫人は直ちにオックスフォード動物園に電話をかけ、管理者のフランク・オーウェンと、園長のW・E・ソーヤーに自宅に来てもらった 。
 彼らは網を持参し、翼猫を捕獲した。

 問題の翼は、後ろ足の真上の腰の部分に生えていた。  
1930年代後半、サウス・ヨークシャー、シェフィールドのアタークリフに住むM・ローバック夫人が飼っていた「サリー」という名の猫の翼は、広げた時の長さが60センチ程もあった。
 ところがサリーは、ジャンプをする時には羽ばたかせる程度で、実際に空を飛ぶ事は出来なかったらしい。
 また、1950年代には、「サンディ」と名付けられた翼猫が、ノッティンガムシャー・アッシュフィールドのサットンという場所のカーニバルで、見世物にされた事がある。
 今世紀の初め、マンチェスターのトラフォード・パークに住む大工の家の庭にも、翼猫が舞い降りて来た事があった。
 この猫は尻尾の形も変わっていて、とても平たく、広かったという。
 

●キャビット

 1977年7月、後ろ足がまるでウサギそのもの、という猫が発見された。
 「キャビット」と名付けられたこの種の猫は、一例だけに止まらない。
 最初に報告された例は、ヴァル・チャップマンという人物がニューメキシコ州で発見したものだった。
 彼が言うには、この生物は猫とウサギを掛け合わせた結果生まれたものだという。
 しかし動物学者に言わせると、遺伝学的に不可能であるという。
 1977年7月11日付の「ダラス・モーニング・ニュース」「ヒューストン・クロニクル」「ニューメキシカン」といった新聞に載った写真から判断する限りでは、腰骨の形状異常を持った猫が、後ろ足を無理矢理外側に向けているような感じが否めない。
 この事件から丁度二ヶ月後、インディアナ州グリーンフィールドに住むマリアン・ピッチャーも、自分の飼い猫が「キャビット」である事に気がつき、ウサギと猫の混合種であると信じて疑わなかった。

 前足は普通に運び、うしろ足で跳ねる自分の猫の様子を話すと、電話で相談を受けた動物園の飼育係は大笑いしていたという。
 ところが、動物学者のデビッド・オスグッドは「動物学の常識を超える事態」としながらも、「ウサギと猫の混合種は完全に不可能なことではない」と語った。
   1977年9月8日、テキサス州サン・アンジェロの「スタンダード・タイムズ」紙が「ペンシルバニア州でもキャビットが見つかった」という記事を掲載した。
 これによると、飼い主はハリー・グッドウィンという男性で、彼はキャビットをずっとマンクス種(尻尾が極端に短い種類)だと思っていたという。
 彼は長い間ウサギも飼っており、「キャビットが産まれる前には一匹の猫と一緒に遊んでいた事もあった」と語っている。
 果たして極めて低い確率の自然の出来事なのか、または人類が関与しているのか、定かではない。

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