ホテルのガウン
2016/05/14
はるか昔の事。
都心のあるホテルに行った時のこと。
ホテルなんてのは皆薄暗いもんだが、そこに入ったとき薄暗さ+αの「暗さ」を感じた。
といっても大した心霊体験も霊感もない俺のこと、ほんの微々たるものを感じただけで、気にしてはいなかった。
室内に入り、彼女にちょっとくつろいでいてもらって、俺は所用で友人と電話をしていた。
すると、突然テレビの電源が勝手に入り、最大音量で響いた。
彼女はキャッと驚き、俺も慌ててTVを消した。
「都心だから、電磁波の関係で誤作動したのかな」
とこの時は思っていた。
二人でシャワーを浴びて出ると、不思議なことが起こっていた。
触っていないはずのガウンが一着だけ、ベッドの上、足元のほうに、綺麗に折りたたまれたままナナメにポンと、置いてあったのだ。
それを見た瞬間、どこからか脳に情報がやってきた。
これを置いたのは女。
世話女房のごとく、俺のために用意した。
彼女は「絶対コレいじってないよ、変だよー」と言ったが、俺は「あれー?置いたっけなー」ととぼけた。
しかし心の中は「ヤバイゾここは・・・・・」と思っていた。
寝る前、電気を薄暗くつけ、有線ラジオも小さい音量でつけっぱなしにしておいた。
仰向けでボーっとしていると、視界の端で何かが動いている。
その部屋の全ての壁には、中央に鏡のような帯がある。
その、仰向けで寝ている俺から見て右側1メートル先の壁中央にある、鏡の帯部分に、
「しゅっ・・・しゅっ・・・」
と、何か高速で左右に動いている、白いものが写り込んでいるのだ。
「うわ!、もう寝よ!」
と、決して正体を確かめず、そのまま眠ることを選択した。
幸い、その後は何もなかったようだ。
俺が鈍感なだけだったかもしれないが・・・。
都心のあるホテルに行った時のこと。
ホテルなんてのは皆薄暗いもんだが、そこに入ったとき薄暗さ+αの「暗さ」を感じた。
といっても大した心霊体験も霊感もない俺のこと、ほんの微々たるものを感じただけで、気にしてはいなかった。
室内に入り、彼女にちょっとくつろいでいてもらって、俺は所用で友人と電話をしていた。
すると、突然テレビの電源が勝手に入り、最大音量で響いた。
彼女はキャッと驚き、俺も慌ててTVを消した。
「都心だから、電磁波の関係で誤作動したのかな」
とこの時は思っていた。
二人でシャワーを浴びて出ると、不思議なことが起こっていた。
触っていないはずのガウンが一着だけ、ベッドの上、足元のほうに、綺麗に折りたたまれたままナナメにポンと、置いてあったのだ。
それを見た瞬間、どこからか脳に情報がやってきた。
これを置いたのは女。
世話女房のごとく、俺のために用意した。
彼女は「絶対コレいじってないよ、変だよー」と言ったが、俺は「あれー?置いたっけなー」ととぼけた。
しかし心の中は「ヤバイゾここは・・・・・」と思っていた。
寝る前、電気を薄暗くつけ、有線ラジオも小さい音量でつけっぱなしにしておいた。
仰向けでボーっとしていると、視界の端で何かが動いている。
その部屋の全ての壁には、中央に鏡のような帯がある。
その、仰向けで寝ている俺から見て右側1メートル先の壁中央にある、鏡の帯部分に、
「しゅっ・・・しゅっ・・・」
と、何か高速で左右に動いている、白いものが写り込んでいるのだ。
「うわ!、もう寝よ!」
と、決して正体を確かめず、そのまま眠ることを選択した。
幸い、その後は何もなかったようだ。
俺が鈍感なだけだったかもしれないが・・・。
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