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高熱の原因

2016/05/14

★虫の知らせ
体験者:まきろん

あれは、私がまだ小学校5~6年の初夏のことである。
(まだ、「たきおん」は赤ん坊だった(笑))
私は、学校から帰ってきた直後に原因不明の高熱を出して急に寝込んでしまったのであった。
(39度はあったろうか)

翌日には3泊4日の修学旅行を控えていたので心配した親は、私を近所の町医者におぶって連れて行ったが、原因は全く分からなかったのである。
医者は、高熱でウンウンとうなってベッドに横たわっている私をじっくり診察していたが、「安全のため、修学旅行に行くのはやめておいた方がいいでしょう」ということを、親に告げていたのだけは妙に覚えている。

しかし、その帰り道のことである。
注射をうって貰ったわけでもなく、薬も飲ませて貰ったはずもないのに、私は病院を出た途端に気分がどんどんと良くなって、おんぶされていたのに「もう歩ける」と言って、途中から自分のの足でスタスタと軽快に歩いて帰れたのであった。
しかも、家でもう1回体温を計り直してみると、平熱に戻っていたのである。
だが、また悪化する可能性があるかもしれないので、修学旅行には行けないことになった。

実は当時、家には病気で療養中の祖父(父の父)がいた。
昨年から入院していたのだが、春頃から体調がよくなって家に帰ってきていたのである。
私が高熱を出した翌日に、その祖父の状態が急変して危篤状態になった。
そして、次の日には家族全員の見守る中、意識不明のまま眠るように亡くなってしまったのである。

あの時、ちょうど修学旅行の前日という時期に、私を突如襲った高熱の原因は今でも分からない。
ただ、もし私が修学旅行に行っていたとしたら、祖父の死に目にあえなかったのは確実であろう。
もしかしたら、あれが「虫の知らせ」というものではなかったのだろうか。

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