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山姥?

2016/05/15

★山姥?
体験者:閻さん

あれはまだ自分が小学3年か4年ぐらいだったと思います。
冬休みの家族旅行、父が運転する車で長野県の山奥にある会社の別荘に向かう途中の山道でした。
外は非常に冷え込んでおり、薄っすらと雪が降り積もっていました。
車内では両親や兄弟たちとクイズを出し合ったりして、とても和やかなムードでした。
別荘は相当な山奥にあり、幾重にも連なるカーブを越えて行かなければなりません。
 
それは私達家族を乗せた車がとある緩やかな左カーブに差し掛かかった時でした。
突然、車体が大きく右に振られたかと思うとそのまま内側のガードレールに突っ込んでしまったのです。
当然車内はパニック状態。
どうやら雪道走行にも関わらず、チェーンを装着していなかった様なのです。
ガードレールの向こうは相当な渓谷で、夜の山道ということもあり一層不気味です。
あのままガードレールを突き破って落下していたら、間違いなく命は無かったでしょう。
父がタイヤにチェーンを付けている間、私はいつもは明朗快活でお喋りな母が青い顔をして俯いているのに気が付きました。
その時はあまりの恐怖に腰が抜けてしまったのかと思ったのですが、子供ながらにある嫌な予感が頭を過ぎりました。
いくらチェーンを装着していなかったとは云え、大したスピードも出さずに、あそこまで勢い良くスリップできるものなのだろうかと・・・。

その後は何事も無く、小一時間ほどで別荘に着きました。
私はあの事故直後に感じた嫌な予感を確かめるため、母に一体事故の際に何があったのか聞き出しました。
母はその時、ドアのすぐ傍の席に座っていたのですが、車体が大きく揺さぶられた時、ドアに何か白いものがくっついているのが窓から見えたそうです。
良く目を凝らすまでもなく、母はその正体に気付いたそうです。
・・・白い着物を着たお婆さんがドアにしがみ付き、身体を大きく揺さぶっていたと言うのです。
・・・正直ぞっとしたのを覚えています。
 
たきおんコメント
こういう話もたまに目にします。
たまに不可解な状況での事故というものがあるよね。
もちろんすべての原因がそうだとは言えないけど、想像を絶した原因もあるのかなって思えるよ。

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