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もう少し家に着くのが遅かったら

2016/05/14

不思議な体験ではないのだが、貴重な怖い体験だったのでここに記す事にした。

2000年の夏は、激しい雷雨が多かった。
妻子が帰郷していたため、俺一人で生活している時のことだった。

仕事が終わり、家の最寄駅についた。
小雨がぱらつく程度で、雷も鳴っていなかった。
俺は普通に傘を差して、帰路につく。
しかし、徒歩20分道のりのうち、1/3あたりに差し掛かったとき、事態は急変した。

激しい風雨が滝のように横殴り、数秒に一度の激しい雷が降り注いだ。
雨宿りできそうな店舗まで引き返すのも面倒なので、そのまま進む。

みるみる足元は川のようになり、雷も光ってから音が鳴るまで0秒になっていた。
雷の直撃は考えられなかったが、道路が川になっているため、付近に落ちて感電する恐れがあった。
まわりには、歩いている人間など一人も居ない。
激しい雷の轟音が響く中、俺は全速力で走り、なんとか無事に家に着いた。

その直後、どおんという音と生木を裂くような轟音が響いた。
停電になった。
間近に落雷したのだろう。
私は暗闇の中、ずぶ濡れになった服を脱ぎ、タオルでふいていた。
10分ほどで停電は回復した。
あれほどの恐怖は久しぶりに味わった。

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